アメフト部の大学現役合格にむけて - OWLS OBが語る文武二道の秘訣
2025年03月18日
OWLSでは先日、 “アメフト部現役合格にむけて” と題した特別企画を実施しました。本企画は、OBによる勉強方法やアメフトとの両立についての講演を通し、現役部員の進路実現をサポートするものです。
本企画の概要と、企画者である渡邊太良さん(69期)のインタビューから、その詳細と想いに迫ります。
企画概要
近年、難関国立大学に現役合格した7名のOBにアンケートを実施し、冊子にまとめました。さらに、4名のOB(※)が練習後に来校し、現役部員にメッセージを送りました。現役時に数学オリンピック出場や学年順位一桁など、優秀で個性豊かなOBからの声を現役に届けました。
冊子にまとめられたアンケートと講演では、OBから、現役時代の1日の過ごし方、成績推移、具体的な勉強方法、アメフトと勉強を両立する心構え、受験戦略など、貴重な情報が提供されました。
(※)為我井さん(68期)、千々松さん(68期)、新谷さん(71期)、泉さん(72期)。泉さんからのメッセージもご覧ください。
企画者インタビュー:渡邊太良さんに聞く
― 今回の企画を立案された背景について教えてください。
渡邊太良さん。OWLS 69期の副将を務めた。
渡邊: きっかけは私がOWLSに再び関わるようになった年の3年生が、受験で思うような結果を出せていなかったことを知った時で、これは長期的にチームとして取り組むべき課題だと感じました。
西高アメフト部は、強豪私立校に比べると練習時間や費用が限られていますが、過去にそのような条件下で関東大会に出場した代は、3年生の人数が多いことが共通しています。それは1年生の新入生勧誘に始まり、粗方そこで決まってしまいます。
新入生が持つ「アメフト部は秋まで部活で受験勉強が遅れる」というイメージを払拭し、「OWLSはアメフトだけでなく勉強も本気で取り組んでいる文武二道の集団」だと認知されれば、OWLSは新入生、および新入生の保護者にとっても、より魅力的な部活になると考えました。
― 企画の内容について、具体的に教えてください。
渡邊: まず、現役で難関大学に合格した7名のOBに、現役時代や引退後の1日の過ごし方、成績の推移、具体的な勉強方法などについてのアンケートを取りました。
皆さん仕事や卒論などでお忙しい中、丁寧に答えてくださいました。例えば、為我井さんは1日の過ごし方を3パターンに分けて詳細に解説、若林さんは当時の勉強記録をグラフで提供してくださいました。
また、そのうち4名のOBには実際に現役の練習後に集まっていただき、現役部員に向けて直接メッセージを語ってもらいました。
冊子の一部。左は為我井さんからの一部、右は若林さんの一部。
― OBの方々からは、どのようなメッセージがありましたか?
渡邊: 為我井さんからは「眠くても授業をしっかり聞くこと」、泉さんからは「諦めないメンタルの重要性」、千々松さんと新谷さんからは、それぞれの得意分野を生かした「志望校の出題傾向と自分の能力をすり合わせた戦略をできるだけ早く立てること」の重要性について話してもらいました。
実体験に基づいた彼らの言葉は、現役部員の心に強く響いたと思います。また、4人に共通していたのは、「初めて勉強する」ことを早めに済ませている点です。例えば、授業をしっかり聞く、幼少期から得意分野に好奇心をもって取り組む、塾に通い予習復習をする、学校配布のワークを早期に取り組むなど、それぞれが自分なりの方法で、早めに基礎を固めていました。
― 企画を通して、どのような成果がありましたか?
渡邊: OBの中には、数学オリンピック出場や、学年順位一桁など、非常に優秀な方もいます。そういったエピソードは、一部の部員を萎縮させてしまう可能性もありましたが、彼らがそこに至るまでの努力や過程も語ってもらうことで、モチベーションアップになったと信じています。
今回協力していただいたOBのメッセージが部員の心に響き、その部員の取り組む姿勢が周囲の部員にも波及し、OWLSの文化になることを期待しています。
― 今後の展望について教えてください。
渡邊: 今後は、現役合格者が出た際に、受験体験の記憶が鮮明なうちにアンケートを取り、現役のOWLSに届けるシステムを確立していきたいです。
また、OWLSが「アメフト部兼勉強サークル」のような、スポーツだけでなく勉強も真剣に取り組む部活動としてモデルケースとなることで、部活動に対する保護者の理解を深め、不安を軽減することもできると思います。そして、この部活動のあり方が西高全体、ひいては他校の部活動にも広がり、その先駆けとしてOWLSが認知されるようになることが私の野望です。
まとめに
今回の企画は、OWLSの文武二道の取り組みを示す良い機会となりました。OBたちの貴重な経験談は、現役部員の進路選択や学習方法の良い指針となると期待されます。